CANADA GOOSE白化修理

今回、FIVE STAR HIRAISHIYA(ファイブスターヒライシヤ)でご紹介するのはカナダグース (CANADA GOOSE)のダウンコートです。弊社で一番多くご依頼を頂いているカナダグースダウンクリーニングです。数多く扱ってきた経験と知識がございますので、お客様には安心してFIVE STAR HIRAISHIYA(ファイブスターヒライシヤ)へカナダグース(CANADA GOOSE)のクリーニングをご依頼いただければと思います。ご依頼を頂いたダウンは「CANADA GOOSE Kensington Parka(カナダグース ケンジントンパーカー)」です。カナダグース(CANADA GOOSE)は世界一暖かいダウンジャケットと自負するダウンメーカーで、カナダでは親から子供へ受け継げるほど丈夫で品質の高いダウンジャケットを作り続けているブランドです。今でこそダウンジャケットの有名ブランドとして名前が知られているカナダグースですが、始まりは1957年にカナダの首都トロントで創業しました。元々はレインコートや、スノーモービル向けのウェアを作っていた会社でしたが衣服に大量のダウンを重鎮出来る機械を発明し、1957年から2000年になるまで南極でも耐えられるダウンジャケットを開発をしてきました。当初は「カナダグース(CANADA GOOSE)」ではなく「スノーグース(SNOW GOOSE)」と名付けられる予定だったそうですが、進出先のヨーロッパでは既にスノーグースが名称登録されていたためカナダグースに決まったそうですよ。創立者の孫の代にもなると「Made in カナダ」にこだわるがゆえに、縫製学校まで作りました。アパレルの製造を主に中国などのアジアに委託することが当たり前になっていた昨今では画期的なアイディアと言えるでしょう。カナダグースの縫製技術は、カナダ国内のトロント、モントリオール、ウィニペグを含む7か所に縫製学校を開設しています。専門的なプログラムで訓練した後は、カナダグースで雇用されるチャンスが与えられカナダ人や移民の方への雇用を確保しています。そんな、ダウンウェアを作る事にプロフェッショナルなブランドということは理解して頂けたかとも思います。今回お預かりした「CANADA GOOSE Kensington Parka(カナダグース ケンジントンパーカー)」のご依頼内容をご紹介していきます。

クリーニング事例概要

STEP1

お預かりした「Kensington Parka(ケンジントンパーカー)がこちらです。カナダグースクリーニングと合わせて、白化の部分染め修理もご依頼を頂きました。こちらのカナダグースのダウンコートは全面的にやや着用感が確認出来る状態で部分的には白化現象が強く見られました。また、カビと思われる部分もございました。カビなどの水溶性の汚れにはウェットクリーニングが効果的でおすすめです。ウェットクリーニングといえば弊社の得意とするクリーニング方法で、洗浄力が高く黄ばみにくくなる。水洗いに起こりがちな型崩れや色落ちが少ない。といったメリットがあります。お客様の中には寒くなってくるとクローゼットに保管していたダウンウェアを使用する前のタイミングでクリーニングに出す方もいらっしゃると思いますが、黄ばみやシミを付けないようにするためには実はシーズン終わりにクリーニングに出して頂くのがベストなタイミングです。カビも同じでクローゼットの中で汚れの酸化が進んでしまいダウンをクリーニングに出そうと思った時にはシミやカビになり手遅れになってしまう可能性もあるためです。シーズン終わりのクリーニングをおすすめしております。

STEP2

こちらがカナダグース右ポケットのお写真です。生地の端が全体的に白くなっていることがわかります。この白くなっている部分は”白化”によるものです。カナダグースダウンに多い白化の症状ですが、白化は、生地の染色方法が主な原因です。 カナダグースダウンは、そもそも白い生地で作られています。 生地の表面から色を加工しているため、使っていくうちに本来の白い色が出てしまうことがあります。 このような現象を「白化」と呼びます。この白化は、クリーニングが原因では起こることはありません。着用時による生地への擦れや負担が原因で擦れていた部分がクリーニングすることによって綺麗になることにより白化が目立ちやすくなることがございます。ファイブスターヒライシヤでは、気になる白化の症状がある場合には”部分染め”をおすすめしております。素材によっては生地に色を入れることが出来ないケースもございますが、カナダグースのダウン本体に使用されている生地である「アークティックテック」は、ポリエステル85%+コットン15%を混紡した生地にテフロン加工を施したもので弊社の経験上、アークティックテックはほとんどが部分染め可能となっております。

STEP3

こちらは、部分的に色を入れていく作業中のお写真です。部分染めは熟練の職人が手作業で染め上げていきます。今回部分染めで色をいれていく”白化”というものは着用時の擦れなどで色が落ちて白くなってしまう症状なのですが、特に縫い目のあたりや脇の下などができやすい傾向にあります。そして、この白化はカナダグースの生地に多く見られる現象でもあります。逆に白化だけでいうとモンクレールのダウンのようなナイロン製の物には白化というものは起こりません。カナダグースのようなポリエステル85%+コットン15%を混紡した生地が白化が起きやすいということは覚えておいても良いかもしれません。高級ダウンを購入する際の参考にしていただければ幸いです。部分染めで気を付けなければいけないのは”染料の沈み”です。これはひとつに黒のダウンといっても着用の年数によっても微妙に色が変わってきますので全部が同じ黒ではないというところが一番難しい点です。染料にも決められた黒というものがありますが、調整をせずに染めてしまうと乾いた時に色が沈み、本来の色との差が出てしまう現象が起きてしまいます。色が沈むということも計算しながら職人が色を入れていくのです。

STEP4

こちらが”部分染め”が完了したお写真です。全体に経年劣化による色の退色があったため染料の調合には苦労しましたが、無事に綺麗に馴染ませることができました。一度に色を入れていくことは出来ないので、部分染めは筆の毛が短いもので少しずつ色を入れていきます。カナダグースダウンのクリーニング専門店であるファイブスターヒライシヤでは、部分染めに”顔料”を使用しているため、簡単には色が落ちません。しかし、雨に塗れたままなどにしてしまうと、色が落ちやすくなってしまいますので濡れた時には早めの対処が必要です。とはいうものの染めていないダウンであっても濡れたままにしてしまうと色落ちやカビの原因になってしまいますので、日頃と同じように扱っていただければ問題はないでしょう。部分染めは全て手作業のため時間はかかりますが、その分自然な仕上がりとなりますのでおすすめです。その他にも弊社が得意とする”ウェットクリーニング”や”防水加工”もおすすめです。カナダグースでお困りのごとがある場合やカナダグースのクリーニング専門店をお探しの際にはぜひFIVE STAR HIRAISHIYA(ファイブスターヒライシヤ)へご相談ください。