カナダグースとファッション変化
皆さんこんにちは。FIVESTAR HIRAISHIYA(ファイブスターひらいしや)です。弊社はカナダグースダウン専門のクリーニング店です。2022年にオープンした東京銀座にあるカナダグース直営店が今年9月にリニューアルオープンしたことでふたたび話題にもなっていますね。女優の二階堂ふみさんが撮影した写真の個展が開催されたり、日本限定のモデルのダウンが販売されたりするなど、今回のリニューアルから様々な取り組みがなされています。
日本国内、そして世界中でも多くの人に愛されているカナダグース。ここまでの人気を得ている背景にはどういった取り組みがあったのでしょうか?
本日はファッションの歴史や現代社会の変化に着目しながら、カナダグースのこれまでの取り組みについて解説していきます。

1.毛皮を使ったファッションの歴史
1-1.毛皮を使ったファッションのルーツ
人類が毛皮を使い始めたのは旧石器時代からといわれています。現代のように繊維から布を生み出したりする技術がない時代です。食料として仕留めた動物たちの毛皮が活用されるのは必然的とも言えました。野生で生き抜くために備わったものですので、その毛は非常に暖かく、便利な素材でした。毛皮を身にまとうことは、寒さをしのいで体を守る以外にも、ある役割を果たしていました。それが力の強さの誇示です。大きな強い動物の毛皮を身に着けていれば、当然それを倒せるほどの強さがあるということの証明になります。このころから、毛皮を纏うことは自己アピールや権威の象徴としての意味を持っていたということですね。
ここから時代は進み14世紀以降、ヨーロッパでは毛皮が多く使われたと言われています。旧石器時代同様、権力や富の象徴のアピールのためのアイテムとしての役割が強かったです。ある種、ステータスのようなもので、王族の人間たちはこぞって身にまとい、肖像画にもその姿が数多く描かれています。まさにこの時代を象徴するアイテムの一つです。
1-2.日本で毛皮製品が流行したきっかけ
きらびやかな衣装と毛皮は、ヨーロッパで広く愛されていましたが、日本のファッションに取り入れられたのはそこからずっと先のことでした。若者をはじめ様々なファッションが流行していた日本ですが、毛皮はなかなか浸透しませんでした。その理由の一つが日本と特有の気候による影響です。日本はヨーロッパと比べ気温が高いうえ湿度も高いため、毛皮の取り扱いが非常に困難です。気温が高いと微生物や害虫の被害を受けやすいため、毛皮が傷みやすいのです。外国から仕入れた後の処理や管理は手間がかかるうえ、購入者の間でも取り扱いの仕方が難しく浸透しにくかったのだと思います。
しかし、そんな日本にも大きな変化が起こりました。それが「バブル期」です。中でも特に日本で流行したのがミンクの毛皮でした。多くの女性がミンクの毛皮のコートを身にまといました。毛並みの密度が高く、やわらかい手触りが特徴です。軽量かつ保温性が高いことから見た目の品質も高い人気がありました。こういったファッションの流行の変化から、ミンクの他にもタヌキやキツネ、コヨーテなどの毛皮もファッションに取り入れられていきました。
1-3.各ブランドの取り組みの変化とフェイクファー
しかしその一方で徐々にファッションに関してある変化が起こり始めます。それが毛皮の農場の禁止です。2000年代に入り、世界各国で動物愛護の観点から毛皮製品の取り扱いが問題視され始め、ファーフリーを進める活動が続き、グッチやアルマーニなど名だたるブランドが続々とファーの取り扱いを終了してきました。徐々にフェイクファーの質が高まり手触りや見た目など、リアルファーと遜色ないほどのクオリティで生み出されています。また、「フェイク」という表現が作りもの、質の低いものといったマイナスイメージを与えてしまうという事から、新たな呼び方として「エコファー」という表現が浸透しつつあります。リアルファーと比べ、安価ではあるものの手入れのしやすさから新たに注目されています。
ファッションの観点から非常に魅力的であるファーですが、昨今はスマートなシルエットやシンプルなデザインが流行していることから、あえてファーが付属していない衣類を購入する人も増えています。
2.社会の変化とカナダグースの歩み
2-1.社会の変化 その1【動物愛護に対する認識の変化】
カナダグースのアイデンティティともいえるふわふわのリアルファー。カナダグースではコヨーテを使用しています。先ほどファッションの歴史でも触れたように、富や権力を示す象徴的なアイテムでした。過去の偉人が写った写真や絵画の影響から、今でもなんとなくその印象が残っているという方も多いのではないでしょうか?こういったファーそのものの高貴さや高級感に加え、カナダグースというブランドそのものが持つラグジュアリー感から、カナダグースは多くの人々から人気を得ました。
しかし、この「毛皮を使用する」という事に抗議する人々もいました。それが動物愛護団体や反対運動を行う人たちです。彼らは「ファッションに動物の犠牲はいらない!」というスローガンを掲げ、毛皮の生産過程や動物たちがどのように飼育されているかを訴え続けています。
毛皮に使用されている動物たちの多くが、専用の施設で飼育されています。その飼育環境が劣悪であり非人道的であるとし、毛皮を使わないファッションを支持する声が増えつつあります。その大きなきっかけとなったのがアルマーニの宣言です。世界的人気ブランドのアルマーニは毛皮を使用した服の精算を行わないとしました。また、その後にはラグジュアリーブランドとして業界を席巻してきたGUCCI(グッチ)も毛皮を使用しないことを宣言しました。高級感の象徴ともいえるファーの使用をやめるというブランドの価値を左右するかもしれない選択に、ファッション業界に衝撃が走りました。さらにその流れに拍車をかけた出来事がありました。
エリザベス女王が「リアルファーを使用した衣装は着ない」と宣言したのです。富と権力を象徴するにふさわしいアイテムを女王自ら手放すというのですから、多くの人々に影響を与えました。この発言以降、これまで着用していたファーが使用されている衣類や帽子は着られることはなく、似たようなデザインでエコファー(フェイクファー)が使用されたものに変わりました。
こういった出来事が続いたのち、様々なブランドがファーの使用を廃止していきました。こういった業界、人々の変化とともにさらに動物愛護団体たちの運動も活発化していきました。当然カナダグースもこの影響を受けました。ニューヨークやカナダ、トロントにあるカナダグースの店頭に動物愛護団体が押し寄せ、抗議行動がなされました。団体名は名乗らず、ダウンや毛皮を使用することについて激しく糾弾されることも。こういった数年のデモ活動の後、カナダグースはファーを使用しないことを宣言しました。



2-2.社会の変化 その2【持続可能な社会を目指す】
もう1つ、昨今強まっている活動があります。それが「持続可能な開発目標(SDGs)」に向けた取り組みです。SDGsといわれるととても難しいことのように感じられますが、簡単に言うと世界中にある環境問題や差別、人権問題、貧困などの課題を、世界規模で解決に取り組みましょうというものです。
これは2015年の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された国際目標です。2030年までに達成することを目標とし、発展途上国だけでなく先進国も率先して取り組むべき事案であるとして、日本でも積極的にこの活動を促しています。
日本という一つの国としてこの目標に取り組むのはもちろんですが、この目標は国連や政府など大きな組織が主体となっている事柄とは違い、自治体さらには民間企業そして個人もこの取り組みの主体対象となっているのです。そのため日本でもテレビ番組の特集やCM、ポスターなどを通して取り組みがアピールされています。
目標決定・開始から10年が経過しようとしている今、なぜこの呼びかけや取り組みがアピールされているかご存じでしょうか?これらの要因として昨今のコロナウイルスやウクライナ、その他地域での紛争によるダメージが大きかったことが挙げられます。
持続可能な開発目標(SDGs)として掲げられているものの中に「貧困・健康と福祉・飢餓をゼロに・経済成長」という項目があります。日本国内で見てもコロナウイルスは「貧困・健康と福祉」に大きな影響を与えました。約25年後の2050年には世界人口が97億人に到達するとされています。77億人の現在、感染力の高いウイルスや戦争の影響を受けながら経済面や医療面に苦しんでいる状態です。ここからさらに人口が増えれば食糧危機などますます深刻となる可能性があります。それに加え、世界各地で異常気象による災害も問題視されており、対策が急がれています。こういった事実に対し国際社会が目を向け始めたため、今こうしてSDGsが大きく取りあげられているのです。
民間企業へも対策が求められる中、カナダグースでもSDGsに沿った取り組みが行われています。
3.カナダグース ブラックレーベルの登場
カナダグースは長い歴史のあるブランドです。卓越した技術と豊富な経験は活かしながらも、時代の変化や流行を見極めデザインを生み出し続けています。
その中でも支持を得ているのが「ブラックレーベル」です。スマートでまとまりのあるデザインは若者の間で人気となっています。カナダグースの特徴であるファーは無く、色鮮やかなワッペンはモノトーンになっています。モノトーンでまとめられたシンプルなデザインで、スタイリッシュな仕上がりになっています。ビジネスシーンでもプライベートでもファッションに取り入れやすいという点から汎用性が高いのもうれしいポイントです。
4.まとめ
いかがでしたか?
本日はファッションの歴史や現代社会の変化に着目しながら、カナダグースのこれまでの取り組みについて解説してきました。
時に自社のアイデンティティを見つめなおしながら、様々な方法で流行の移り変わりの激しいファッション業界を引っ張っていくカナダグース。次々と登場するコレクションにはブランドのこだわりと技術が垣間見えます。
今後、数十年とさらに歴史を紡いでいくカナダグースの変化にも注目ですね。
FIVESTAR HIRAISHIYA(ファイブスターひらいしや)では、カナダグースダウンのクリーニング実績が多数あります。それぞれの素材や汚れの特性を踏まえながら最適な方法でクリーニングや染み抜きをおこなっております。注文方法や現在のダウンについてご不安な部分、クリーニングの内容について確認したいことがある場合は無料カウンセリングや電話注文も承っておりますので、下記リンクよりお気軽にお問い合わせくださいませ。SNSやホームページにてクリーニング中の様子やクリーニングと併せてオススメしているオプションの紹介などもおこなっておりますので、ぜひ参考になさってください。
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